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2017.02.09  

印刷前に確認しておきたい!意外と知らない製本の基礎知識

印刷前に確認しておきたい!意外と知らない製本の基礎知識

「製本とは何か」との質問に、簡単に答えるとすれば「複数枚の印刷物をまとめたもの」といえます。書籍に限らず、資料やプリントなどを金具やヒモでまとめたものも製本ということができます。

ここでは製本に関する基礎知識、知っておくと便利なノウハウについてご紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。

製本印刷とは?

「自分史」や「同人誌」など、最近は自作の製本冊子を書籍として作成・販売する人も多くなってきました。

製本とは印刷物を折りたたんで順序に従って重ねあわせ、糸や針金などによって接合したものに表紙をつけ本の形にしたもののことを言います。

一枚一枚バラバラな印刷物も製本することで、1冊の本としてまとまります。印刷物が見やすくなるのはもちろん、見た目も整い、スマートに美しく仕上げることができます。

さまざまな製本方法

一口に製本といっても、製本には、並製本上製本リング製本などがあり、形式や綴(と)じ方の違いによって製本の種類が変わります。

並製本

表紙に芯が入らない「ソフトカバー」とも呼ばれる製本方法です。中身(本文)と表紙を一緒にくるんで一度に仕上げ裁ちするため、本文と表紙が同じ大きさになるのが特徴です。

ソフトカバー

並製本はパンフレットやカタログ、雑誌などによく使われており、私たちが普段目にする機会の多い製本方法ですよね。

上製本と比べて簡易な作りの反面、コストを抑えられるのが大きな魅力です。

並製本は背の綴じ方によって「中綴じ」「無線綴じ」「平綴じ」などに分類されます。具体的にみていきましょう。

【中綴じ】

中綴じの綴じ方

中身と表紙を2つに折ったものを重ね、真ん中をホチキスや針金で留める方法です。

フリーペーパーや週刊誌によく利用されるもので、コストが抑えられる点が魅力でしょう。ただし、ページ数の多い冊子には向いていません。

【無線綴じ】

無線綴じの綴じ方

くるみ製本とも呼ばれ、針金や糸などを一切使わず、背にあたる部分に切り込みを入れてから高温の合成のりで表紙を貼りつけます。

枚数が多くてもかさばらないので、ページ数が多いカタログやパンフレットなどの冊子を作るのにおすすめです。

【平綴じ】

平綴じ

背側を表紙側から裏側にかけて針金で綴じる方法です。

ノドいっぱいまでページを開くことができず、綴じ代の分だけ、スペースが狭くなります。簡易的な方法ですが、作りは頑丈なのがメリットです。ページ数の少ないテキストや報告書などの冊子に向いています。

その他の製本方法

【上製本】

ハードカバー

いわゆるハードカバー書籍の製本方法のことで、背の部分に糸を通して綴じていきます。糸でしっかりと綴じて裁断したものに別に仕立てた厚い表紙をつけるのが一般的です。

表紙は布や革などを素材として利用することもあり、並製本に比べて、上質な雰囲気で、作りが丈夫なので長期保存に向いています

背の形状によって背が丸く綴じられている丸背製本と四角く綴じられている角背製本に分けられ、主に小説や絵本、記念誌、写真集などに利用されています。

【リング製本】

リング綴じ

紙に穴を開け、ワイヤーリング(製本リング)で綴じる方法です。360度開閉できるのが特徴で手を離してもページを開いた状態にしておけます。カレンダーやメモ帳によく使われています。

【テープ製本】

テープ製本

ビジネスシーンにおける契約書類といったように、たとえ枚数が少なくてもバラバラになると困る書類は、テープ製本がよく用いられます。

契約書類はテープ製本し各書類をまとめることで、契印を製本テープと契約書にまたがるように押印しすり替えや抜き取りと防ぐことができます。

自費での製本出版

「自費出版」とは、書籍を著者が自分で費用を負担して出版することです。

通常の出版ルートと異なり、販促や販売経路の確保が難しい反面、だれでも自由に出版できるというメリットがあります。

自費出版の多くの場合、著者自身が原稿を作成し、印刷・製本までを手配することになります。家庭用のプリンターやコピー機を使用し印刷・製本することも可能ですが、販売を目的とした冊子の場合、印刷・製本に関する部分は印刷会社に依頼するのがおすすめです。

データ入稿

しかし、自費出版ではできるだけ制作の費用を抑えたいものです。そこで印刷会社に依頼する際の本の綴じ方としては、リーズナブルに製本できる「中綴じ製本」をおすすめします。

中綴じ製本は、変型サイズや短編綴じ・横長冊子・空綴じ仕上げなど、比較的自由度が高い冊子を作成できます。対応については印刷会社を選定する場合の検討材料にするとよいでしょう。

中綴じ冊子の製本の綴じ方と特徴

ここでは数ある製本方法のなかでも中綴じ冊子の製本について詳しくご説明します。

中綴じ冊子製本の特徴

紙を開いた状態で重ね、見開き部分をホチキスや針金で綴じた製本方法のことです

中綴じ見開き

簡易な製本方法でコストを抑えることができます。また、ページの根元(ノド)まで開くことができるというメリットがあります。印刷面を紙面いっぱいに広くとることができ、写真を見開きでレイアウトするときにも大変便利です。

中綴じ冊子製本の綴じ方

実際の綴じ方はまず、2つ折りにした表紙と本文を順番に重ねます。背を針金やホチキスで綴じ、外に飛び出している部分を裁断して仕上げます。

仕上げの断裁の際に、本文の文字や写真が切れてしまわないよう、文字や写真の配置には十分配慮が必要です。

断裁時にご注意

針金(またはホチキス)で綴じるため、対応可能なページ数は、厚めの紙なら40ページくらい、薄い紙なら60ページくらいまでになります。

ええーっ!ホチキス?
WAVEの社員さんがホチキスを握って一冊ずつ綴じてるの!?

いえいえ。最新鋭の機械で自動でやっていますよ。
超高速ですので、ご安心ください^^

まとめ

製本は資料や販促物、自費出版など、その用途は多岐にわたるのはもちろん、用途や対象によって適した製本の方法や形状があります。それらをしっかりと理解しつつ、コスト、耐久性、デザイン性などを考慮し適切な製本(綴じ方)を選択するようにしましょう。

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