印刷用語集

2026.01.22  

BMPファイルとは?特徴や用途・他形式(JPEG・PNGなど)との違いを解説

BMPファイルとは?特徴や用途・他形式(JPEG・PNGなど)との違いを解説

画像を扱っていると、拡張子に「BMP」と表示されることがあります。普段JPEGやPNGを使っていると、違いが気になる方もいるでしょう。BMPはWindowsが標準対応している形式で、非圧縮のため画質が劣化しない点が特徴です。

BMPは編集を繰り返しても品質が保たれるため、加工や保存に向いています。一方で、ファイルサイズが大きく、Web利用やメール添付には適していません。

この記事では、BMPの特徴や用途、ほかの形式との違いを分かりやすく整理します。用途に合わせて形式を選ぶ参考にしてください。

BMPファイルとは?

BMPファイルとは「Bitmap(ビットマップ)」の略称で、Microsoft社が開発した画像形式です。正式名称は「Microsoft Windows Bitmap Image」で、拡張子は「.bmp」です。

この形式は1980年代頃、異なるデバイスでも画像を同じ状態で表示できるように設計されました。画像を構成する最小単位である「ピクセル」の色情報をひとつずつ保存する仕組みで、ラスター形式と呼ばれます。

とくに、写真やイラストのように色数や階調が多い画像に適している点が特徴です。高画質で扱えるため、加工や保存時に品質を保ちやすい形式といえます。

BMPファイルの特徴

BMPは高画質を維持しやすい一方で、容量が非常に大きくなることで以下のような問題が起きやすい形式です。

  • クラウドストレージを圧迫する
  • 取引先との送受信に時間がかかる
  • 社内外の共有にストレスが生じる

ここでは、BMPが持つ主な性質と、それによって生じるメリットとデメリットを整理します。

読んでいただくことで、BMPがどんな場面に向いているのか、そして避けるべきケースがあるのかを判断しやすくなります。

1ピクセルごとにひとつの色情報を持つ

BMPファイルは、1ピクセルごとに色情報を持つ構造になっています。色の指定にはRGB方式が使われ、R(赤)・G(緑)・B(青)のそれぞれが0から255までの数値で表現されます。この組み合わせによって、約1,677万色のフルカラー表示が可能です。

また、BMPはRGBモードのみ対応しています。そのため、印刷で一般的なCMYKモードには対応していません。印刷の際にはRGBからCMYKへ色変換が行われるため、画面の色と印刷物の色が変わる場合があります。

画質が劣化しない代わりに容量が大きい

BMPの大きな特徴は「非圧縮」で保存される点です。画像データを圧縮しないため、編集や再保存を繰り返しても画質が劣化しません。この性質から、画像編集の中間ファイルとして扱いやすい形式です。

一方で、ファイルサイズが非常に大きくなる傾向があります。同じ画像でも、JPEGやPNGと比べてデータ容量が大きくなるため、Web掲載やメール添付、クラウドでの共有には向いていません。

BMPとJPGの比較画像

BMPファイルの主な用途

BMPが適しているのは、画質を落としたくない画像の編集や保存です。編集途中のデータをBMP形式で保存すれば、再編集しても品質が変わらず扱えます。Windowsのスクリーンショットやアイコンなど、システム画像として使用されることも多い形式です。

クライアントや制作会社からBMPデータを受け取った場合は、まず以下をチェックすると判断しやすくなります。

  • 編集が必要な場合はBMPのまま扱う
  • 最終的に共有・提出する必要がある場合は、JPEG/PNGへ変換することも
  • 印刷用データとして使う場合、TIFFへ変換すると安全

BMPは扱いやすい反面、用途に合わないまま使い続けると無駄な作業が増えるため「受け取ったらまず目的別に形式を選び直す」ことが大切です。

株式会社ウエーブの調査では、法人が発注する印刷物はチラシ・フライヤーが53.3%、名刺が44.7%、パンフレットが38.7%という結果でした。BMPは高画質を保てますがRGBのみ対応のため、印刷で利用する場合はCMYK対応のTIFF形式が安心です。

【比較!】BMPファイルとほかの画像ファイル形式の特徴

画像ファイルには、BMPのほかにJPEG、PNG、GIF、TIFF、SVGなど多くの形式があります。それぞれ特性が異なるため、用途に合わせて選ぶことが大切です。

ここからは、代表的な画像形式の特徴と、BMPとの違いを比較しながら整理していきます。どの形式が自分の作業に合うのか、判断材料として役立ててください。

JPEG(.jpg・.jpeg)

JPEGは、最も広く使われている画像形式です。非可逆圧縮方式により、人間の目では判断しにくい情報を省くことで、画質を保ちながら容量を大きく削減できます。約1,677万色に対応し、色数の多い写真と相性がよい点も特徴です。多くのデバイスで標準対応しており、圧縮率を調整できる点もメリットです。

一方で、編集や保存を繰り返すと画質が徐々に劣化し、透過処理には対応していません。BMPは非圧縮で画質が劣化しないものの容量が大きく、JPEGは容量を削減できる代わりに再保存で品質が落ちるため、用途に応じた使い分けが重要です。

PNG(.png)

PNGは、主にWebで利用される画像形式です。可逆圧縮に対応しているため、圧縮しても画質が劣化しません。PNG は8bit(約1,670万色)が一般的ですが、必要に応じて16bit(最大48bitカラー)にも対応しています。16bit RGBでは約281兆色を扱えるため、より細かな階調を残したい画像の保存にも利用できるのが特徴です。写真やイラスト、バナー画像など幅広い用途で使用されています。

最大の特徴は、アルファチャンネルによる透過処理です。背景を透明にしたり半透明表現ができるため、ロゴやアイコンとの相性もよい形式です。

一方で、JPEGよりファイルサイズが大きくなる場合があります。Webで使用する際は最適化ツールの活用が効果的です。BMPが透過に対応せず容量が大きくなるのに対し、PNGは画質を保ちながら容量を抑えられる点が強みです。

GIF(.gif)

GIFは、最大256色までしか扱えない画像形式です。その分データ容量が小さく、軽量な画像として利用できます。「アニメーションGIF」に対応しているため、複数画像を連続再生させる簡易的な動画表現も可能です。透過処理にも対応していますが、PNGのような半透明には対応していません。

可逆圧縮のため保存しても画質が劣化せず、シンプルなロゴやアイコン、SNSで使われる短いアニメーションに向いています。色数が少ない画像ではJPEGより容量を小さくできる場合があります。BMPが約1,677万色に対応するのに対し、GIFは色数が制限されますが、軽さとアニメーションが強みです。

TIFF(.tif・.tiff)

TIFFは、印刷分野で多く利用されている高品質な画像形式です。非圧縮または可逆圧縮に対応しているため、保存や編集を繰り返しても画質が劣化しません。RGBだけでなく印刷用のCMYKモードにも対応している点が特徴です。

透過処理やレイヤー情報の保持にも対応しており、柔軟性の高い形式です。大判ポスターやパンフレットなど高解像度の印刷データに適しており、プロカメラマンが撮影データを保存する際にも使用されます。BMPがRGBのみ対応なのに対し、TIFFはCMYKを扱えるため、印刷用途ではより実務向きです。

SVG(.svg)

SVGは、ほかの画像形式とは異なるベクター形式の画像です。ピクセルではなく点や線を数式で表現するため、拡大や縮小をしても画質が劣化せず、常に鮮明に表示できます。テキストデータとして扱われるので容量が小さく、テキストエディターで編集できる点も特徴です。

ロゴやアイコン、図形、地図などに適していますが、写真のように複雑な画像には向きません。BMPがピクセルを記録するラスター形式なのに対し、SVGは用途が異なる形式といえます。

画像ファイル形式ごとの特徴比較表

各画像形式の特徴を比較しやすいよう、表として整理しました。色数、圧縮方式、透過の可否、容量、そして画質の劣化といった5つの視点からまとめています。

用途に応じて最適な形式を選ぶための参考になります。画像編集や印刷物の制作、Web掲載など、目的に合わせて活用してください。

形式 色数 圧縮形式 透過 容量 画質の劣化
BMP 最大1,677万色(24bit) 無圧縮(一部可逆圧縮) ✕(限定的) 大きい 劣化しない
JPEG 最大1,677万色(24bit) 非可逆圧縮 小さい 劣化する
PNG 約281兆色(48bit) 可逆圧縮 中程度 劣化しない
GIF 最大256色(8bit) 可逆圧縮 〇(完全透過のみ) 非常に小さい 劣化しない
TIFF 最大1,677万色(24bit) 可逆圧縮/無圧縮 大きい 劣化しない
SVG 制限なし(ベクター形式) なし(テキストベース) 小さい 劣化しない

まとめ

BMPファイルは、1ピクセルごとに色情報を持つ非圧縮のラスター形式です。編集や保存を繰り返しても画質が劣化しない点が大きなメリットですが、ファイルサイズが大きくなる傾向があります。

画像形式を選ぶ際は、用途に合わせて判断することが大切です。写真を共有する場合はJPEG、透過が必要なロゴやWeb画像にはPNG、アニメーションにはGIF、印刷物制作にはTIFFが向いています。拡大縮小するアイコンや図形にはSVG、画質を保ちながら編集を続ける場合にはBMPが選択肢になります。

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