データ作成

2011.11.16  

データ作成の留意点+(プラス)「合成フォント」

データ作成の留意点+(プラス)「合成フォント」

ご無沙汰しております。
11月です。朝晩は冷えますね。
上坂です。

第17回目の留意点+でございます。
今回は、「合成フォント」のお話です。

「合成フォント」とは?

「合成フォント」、皆さんは使われたことがありますでしょうか。
IndesignまたはIllustrator CS以降で搭載されているソフトの機能の一つです。

どのようなものかというと…。
たとえば、

漢字は「明朝体」:大きめに
ひらがなは「ゴシック体」:小さめに
半角英数字は「Century」:大きめに

など、一つの文書に対して上記のようなルールがあるとします。
(上記のような例だと、なんだかテレビに出てくる脅迫文書みたいですが(汗))
とりあえず文章を入力し、上記のようなルールに従ってフォントや文字の大きさを変更するとなると…。

おそらく、普通にやったら一行だけでも、いやになってしまうと思います…。
このようなルールのある文章が何ページにも渡って…。
想像しただけで気が遠くなる…。

そこで「合成フォント」の出番です!
私もはじめてこの機能を使ったときは、そりゃぁ感動したものです。
いままでの苦労はなんだったのかと思いました。

それでは、どのように使用するかを簡単にご紹介します。

「合成フォント」の使い方

手順1:メニュー「書式」から「合成フォント」を選択

メニュー「書式」から「合成フォント」を選択し、新規を選択。
合成フォント名を入力します。
(注意:合成フォントの名前は半角英数字にて入力してください。日本語を使用すると思わぬエラーになることがあるようです。)

手順2:フォントを選択する

そこから、
「漢字」日本語フォントを選択
「かな」日本語フォントを選択
「全角約物」日本語フォントを選択
「全角記号」日本語フォントを選択
「半角欧文」通常は、欧文フォントを選択
「半角数字」通常は、欧文フォントを選択

各書式に対して、フォントを当てはめていきます。
ウインドウの下部では、今現在選択されている合成フォントの結果を、プレビューとして表示してくれます。

合成フォント解説

※画面はIllustrator CS5です。

手順3:その他の項目

合成フォント解説

※画面はIllustrator CS5です。

① 単位:

フォント属性を設定するための単位です。

② サイズ:

実際に入力する際のフォントサイズに対してどれくらいのサイズにするかを設定します。
どういうことかというと、合成フォントを使用して文字の大きさを設定したときの、上記手順2の各属性のフォントのサイズの割合です。(サイズが変更できない項目もあります。漢字や約物など。基本サイズとなります)

例:半角欧文を「単位:%」、「80%」に設定したときに、合成フォントの文字サイズを20Qに設定するとなると、20Qに対する80%、つまり16Qになります。

日本語フォントに比べて、欧文フォントはサイズが小さく見えるため、通常は欧文フォントの部分は、プレビューを見ながらちょうど良い大きさにサイズ割合を変更するといいでしょう。

③ ベースライン:

各フォントごとにベースラインを設定します。
文字の高さを、上にずらしたり、下にずらしたりできます。
バランスを見ながら調整します。

④ 垂直比率 / 水平比率:

フォントを垂直 / 水平に拡大・縮小します。
いわゆる「長体」「平体」です。
かな、半角欧文、半角数字だけで使用できます。

文字の中央点から拡大 / 縮小
かなの垂直比率と水平比率を編集する場合、文字の中央から拡大 / 縮小するか、ベースラインを基準に拡大 / 縮小するかを設定します。選択した場合、文字の中央から拡大縮小されます。

手順4:その他の項目

さて、上記のようにとりあえず合成フォントを作ったはいいけど
「カタカナだけ違うフォントに変えてください」
「WAVEの文字だけを他のフォントに変えてください」
なーんて要望があったらどうしましょう。

検索、置換を使ってできない事もありませんが、「非常にめんどくさい」ことは間違いありません。
そのような時は、合成フォントのメニュー、「特例文字」を使用します。
特例文字とは、ある文字において、2、3で設定した合成フォント設定ではなく、独自のフォント設定ができる機能です。

たとえば、
「カタカナだけ違うフォントに変更」
→特例文字で「カタカナ」を登録、違うフォントに置き換える。
「WAVEの文字だけを他のフォントに変更」
→「W」「A」「V」「E」それぞれを、特例文字とし、違うフォントに置き換える。

合成フォント解説

※画面はIllustrator CS5です。

このようにすると、上記のような無茶(?)な要望にも応えることができるでしょう。

一つの仕事に関する作業時間量は、その仕事に対する利益に関係してくることはいうまでもありません。短時間に仕事を仕上げるために楽できるところは楽したいですからね。
いくつか合成フォントを作成して、仕事の案件ごとに使い分けられると、かなり効率が良くなるのではないでしょうか。(書式が決まりきっている定期物のお仕事とか。)

色々試行錯誤していただくと面白いと思います。
では今回はこの辺で。

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