データ作成

2011.10.17  

データ作成の留意点+(プラス)その16「PDF内部バージョン概説」

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ご無沙汰しております。
10月ですね。食欲がわく季節になりました。上坂です。

第16回目の留意点+ですね。
今回もちょっと? マニアックなお話。
「PDF内部バージョン概説」です。

弊社で対応しておりますPDF入稿。
(Illustrator、Indesignの特定バージョン以上でのご対応)

こちらに関しては、弊社の推奨書き出し設定でのご入稿をお願いしております。

かつての留意点プラスでも、PDFのご説明をさせていただいたことがあるのですが、今回はPDFの内部バージョンについてのお話をさせていただこうと思います。

弊社のPDF書き出し設定で書き出されたPDFは「バージョン1.6」となります。

「1.6ってなんぞ?」ということで、バージョンについて解説を致しますと…。

一般のアプリケーションがバージョンアップで新機能を搭載して発売やアップデートされるように、実はPDFにもバージョンが存在します。新バージョンのIllustratorやIndesignが発表されるごとに、バージョンアップしているのですね。

主に印刷で使われるPDFバージョンというものも存在し、それらはISO基準で策定されていたりします。

有名なものは、「PDF/X-1a」というISO基準に則ったPDFです。

「PDF/x-1a」とは(基準として策定されているもの)

PDF1.3を使用
★色はCMYKか特色
★画像は高解像度画像
★フォントは埋め込み
など

商業印刷を重視した設定

上記のPDF1.3というのが内部バージョンとなります。

ここでストップ。
「ISO基準が1.3なのに、WAVEの書き出し設定は1.6ってどういうこと?」
という疑問がわくでしょう。

PDF/X-1aのPDF1.3とはどのようなバージョンでしょうか。

★特徴
・日本語フォントの埋め込み
・電子署名
・JavaScript対応

電子署名とJavaScriptに関しては、印刷には関係ありませんので割愛。
「日本語フォントの埋め込み」対応。これがポイントです。

日本語フォントは、かつては埋め込みに制限がありました。
それは商業上の理由など、様々な要因がありますが、このバージョンになって、初めて日本語フォントをPDFに埋め込むことに対応できたわけですね。
ISOの国際基準ということで、基本的にはどの国でも整合性をもたせた対応が必要であることは、言うまでもありません。

PDF1.3以前では、日本語フォントはアウトライン化が必要であったりしたということです。(対応といっても。完全というわけではないようなので、アウトライン化すればより安心ではあるのでしょうけど、その手間をかけずにPDFにできるということは大きな進歩なのでしょうね。)

では、ここでその後のバージョンの特徴も軽く見てみましょう。

PDF1.4

★特徴
・JBIG2
・OpenTypeフォント対応
・透明効果
・タグ付きPDF

 ↓

PDF1.5

★特徴
・JPEG 2000圧縮のサポート
・16bit画像のサポート
・マルチメディアコンテンツの埋め込み

 ↓

PDF1.6

★特徴
・3Dアートワークの表示

「印刷」という点に関しては、あまり関係がない機能強化がされているバージョンもありますが、注目していただきたい点が、PDF1.4の「透明効果」のサポートです。

透明効果ってなんでしょうか。

皆さんは、IllustratorやIndesignで、オブジェクトに影(ドロップシャドウ)をいれたり、透明度を薄めて、半透明な効果を入れたりされることが、多々あると思います。

これはかなりマニアックなお話になりますが、基本的には上記のような「透明、半透明になる」効果というものは、IllustratorEPSなどではサポートされておらず、また、PDF/X-1aの「PDF1.3」でも、擬似的に透明、半透明を表現しています。

サポートしていないのはなぜかというと、EPSデータなどは、かなり昔から存在しているフォーマットであり、前バージョンとの整合性を持たせるために、無理やり対応しているところがあるということです。

どのような対応をしているかというと、単純にいうと「透明効果を使っている箇所を、画像としてあつかう」のです。

複雑な透明効果を使用していると、それを表現するために、自動的に透明になっている部分を画像化し、一回ですまない部分は、複雑に分割するのです。

ここで、稀に困った問題が起こります。
「複雑に分割された画像のスキマが離れてしまうことがある」のです。
すると、印刷にどのような影響があるかというと、「白い線」のような分割線ができてしまうことがあります。

PDF1.3は透明効果を表現はしますが、上記のような問題が起こりえるということです。
(ISOの基準としてのPDF/X-1aは、「データとしての安定性、出力環境にある程度依存しないこと」を求めた結果なのでしょう。)

PDF1.4で「透明効果」がサポートされたというのは、そのような分割がなされず、「透明効果の部分はそれとして扱う」ため、分割されて書き出されるということがありません。

ただし、「透明効果のサポート」というのは、出力側(弊社側)にも、それ相応の出力環境が必要です。

弊社の書き出し設定のバージョンが1.6であるのも、「透明効果のサポート」をできる環境があること、また、PDF1.4よりも高いバージョンでの書き出しをお願いしているのも、より安定性をもとめた結果であることをご理解いただけると幸いです。

難しいお話で申し訳ありありませんでした。

PDFに関してはAdobeのサイトに技術資料があるので、興味のある方は一読頂けるとよろしいかもしれません。

下記サイトです。
英文です(汗)。

http://www.adobe.com/devnet/pdf/pdf_reference.html(※外部サイト)

急に寒くなりましたね。
皆さんお風邪をひかれませんよう。
そろそろ冬物の衣類をクリーニングに出しておかないとヤバイと感じている上坂です。

それでは。

>> IndesignのPDF書き出しについて(データ作成/入稿ガイド)
>> Illustrator PDF入稿に関する注意点(データ作成/入稿ガイド)

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