データ作成

2010.07.12  

データ作成の留意点 + (プラス)「黒の印刷ってむずかしい!?」

担当スタッフウエーブのブログをご覧の皆様、初めまして。
私は主にご注文商品の冊子データを確認させて頂いております、上坂(こうさか)と申します。

印刷業界にて仕事を始めて、今年で10年目を迎えます。

ふつつか者ですが、弊社にご注文をくださるお客様のデータを拝見し、またご質問等にお答えさせて頂いております。

お客様が印刷用のデータを制作されるにあたり、弊社の「データ作成ガイド」で説明しきれない、皆さんのデータ作成の一助となる留意点を、当ブログにて連載させて頂きます。よろしくお願い致します。

さて、第一回のデータ作成の留意点+は、「黒の印刷ってむずかしい!?」です。

黒の印刷ってむずかしい!?

お客様のデータを拝見していると、よく黒1色のバックに画像が配置されているのをお見かけします。イラストレータで背景(K100のバック)を作成し、画像データを配置するようなデータです。

配置された画像と背景をとけ込ませたい場合、角版のまま配置せざるを得ない事もあるかと思います。
その場合、画像の周りもイラストレータの黒色と同じ色にする必要がありますが、画像が「RGB」データの場合や、画像の周りの黒が、今回ではK100でなく、CMYKを含んだ黒の場合、印刷されたときにとけ込んだようになりません。

黒色はモニタ上では同じに見えるのですが、奇麗にとけ込ませるならば、厳密に色の数値を合わせる必要があります。

K100に合わせた場合の印刷結果

イラストレータで作成された背景がK100の数値ならば、配置する画像データの周りの黒色も、K100にしてください。
奇麗にとけ込んで印刷されますよ!(K100に限らず、他の色の場合でも同じです。)

画像がRGBの場合やK100以外に色を含む場合

「濃い黒」と「薄い黒」

また、黒色にも「濃い黒」「薄い黒」があります。

いわゆるスミ100%(CMY=0%、K=100%)は、黒なのですが、比較的薄い黒色です。 濃い黒をおのぞみなら、「リッチブラック」をご利用ください。

data_20100712_black.pngただし、濃い黒にも限界があり、濃すぎると裏写り等の原因となる為、コート紙、マットコート紙にかかわらず濃い黒色をお望みなら、「C40M40Y40K100」にされるとよろしいでしょう。
40+40+40+100=220です。これはCMYK値の合計となります。

コート紙、マットコート紙で、裏写りが心配される濃度は、合計値で320%以上の濃度です。220%ならば裏写りの心配もほぼなく、>引き締まった黒色が印刷できます。

もちろん、上記のように画像を溶け込ますなら画像の黒色も、C40M40Y40K100にするのをお忘れなく。

いかがでしたでしょうか。紙面が限られていますので説明不足の点も多々あるかと思います。
ご不明な点ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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