幸せホルモンで春バテを防ぐ!
幸せホルモン、と呼ばれるセロトニンは、
私たちの脳の中で、自律神経の働きを整え、さまざまな外からの刺激やストレスに対しても、心を落ち着かせてくれるという、とても重要な働きがあります。
特に春先は、寒暖差や気圧の変化が激しく、環境が変わりやすいこともあり、セロトニンが足りないと、「春バテ」を起こしがち。
しかし、セロトニンを直接食べても、血液と脳との間に「関門/関所」があるため、脳には届きません。「原料」となるものを食べて、体の中で作ってあげる必要があります。
その重要な原材料とは、
- トリプトファン―――タンパク質を作っているアミノ酸の一種。必須アミノ酸で、人間は体内で作りだせない。
- ビタミンB6―――必須のビタミンで、人間は体内で作りだせない。
ということで、単にトリプトファンをたくさん取っていても、それだけではセロトニンはできないのです。
最近、野菜不足の人、お菓子中心の方、食事を抜くことがある方。大丈夫ですか?
そして、トリプトファンを食べてから大体14~16時間で、体内でトリプトファンは睡眠物質のメラトニンに代わり、人は眠くなり、幸せな眠りにつくことができるのです。
いわゆる「体内時計」というものです。
まずはトリプトファンが多く含まれる食品から
- 第一位 卵
- 第二位 にしん、かずのこなどの魚卵
- 第三位 大豆製品(豆腐、豆乳、納豆、味噌など)
- 第四位 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)
- 第五位 カツオ
- 第六位 煮干し・トビウオ
となっています。
その他には、
- 米やパン(小麦)などの穀類
- 肉(赤みの牛肉、豚肉、鶏肉など)
- そのほかの魚(マグロ、サバ、アジ、さくらえびなど)
- ごま、ピーナッツなどのナッツ類
- バナナ
続いて、ビタミンB6が多く含まれる食品は?
- 第一位 とうがらし
- 第二位 米ぬか
- 第三位 ニンニク、ガーリック
- 第四位 バジル
- 第五位 小麦胚芽
- 第六位 ピスタチオ
- 第七位 こんにゃくイモ
- 第八位 ヒマワリの種
- 第九位 カブの漬物
- 第十位 ミナミマグロ
- 第十一位 バナナ
- 第十二位 ショウガ
- 第十三位 ジャガイモ
- 第十四位 抹茶
- 第十五位 ビンナガマグロ
- 第十六位 牛レバー 他には、海苔(ノリ)、ゴマなど
さて、こちらはかなり、マニアックであったり好みが分かれたりする食品が上位を占めましたね。
しかしよく見てみると、主食である穀物、主菜であるタンパク質食品、副菜である野菜、更に香辛料、そしてデザートであり軽食替わりにもなるバナナ、と幅広い食品に、トリプトファンと、ビタミンB6が含まれていることが分かると思います。
ですから、出来るだけ毎食バランスよく食べることで、セロトニンをバッチリ作れて、幸せになれそうですね。
そしてもう一点、幅広い食品にトリプトファンと、ビタミンB6 が含まれているということは、食事をちゃんと食べさえすれば、すこしでもセロトニンを作る材料を体の中に取り込めて、幸せになれる可能性が高まる、という事にもなります。
結局、「時間が無いから食べない」「面倒なので食事を抜く」「食事を減らす」「お菓子の食べ過ぎで、食事が入らない」というのが、一番ダメダメ!ということになります。
それでは、例えば朝ごはん。たっぷりと幸せホルモンの原料を食べて、一日ハッピーに過ごすためには・・・
時間が無ければ、バナナとプロテインドリンクや牛乳、ビタミン強化ジュースなどの組み合わせでも。
とにかく朝食を抜かないことが大切。
また、可能なら、一つより二つ、二つより三つ、とできるだけたくさんの食材を使うことがポイント。
一日の始まりにしっかりとトリプトファンを取っておくと、春バテ防止、そして快眠へと導いてくれます。是非、明日の朝食から実践してください!