花粉症の症状を楽にする!未発症なら発症しないようにする!
(1) ω-3 脂肪酸を食べる
欧米型の食生活が浸透した現代の日本。
注目されているのは、今、私達が食べている食事に含まれている脂肪の質です。
現在日本人の約半分が花粉症を発症しており、若い世代からの発症により、その比率はこの20年間増え続けています。その原因の一つに、食べているものに含まれる「脂肪」の質が挙げられているのです。
今は、健康重視でリノール酸やコーン油や大豆油といった、ω-6脂肪酸を多く含む食品が増加しています。ω-6脂肪酸を多く含む食品を日常的に食べていると、アレルギー反応を増幅する物質が体内でたくさん作られて、アレルギー反応を誘発したり悪化させたりする、という研究結果が発表されています。
一方で、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)、リノレン酸といった、ω-3脂肪酸は、アレルギー反応を抑えることが分かってきました。イワシ、アジ、マグロ、カツオ、サバ、サンマ、ブリ、サワラ、ニシン、などの青魚や、キャノーラ油(菜種油)、アマニ油、エゴマ油や、チアシード(サルバシア)、ヘンプシードオイル(麻の実油)、の他、ほうれん草やナッツ(クルミ)等にも含まれています。
キャノーラ油
アマ二油
エゴマ油
チアシード
ほうれん草
クルミ、アーモンド、カシューナッツ、など
実は、厚生労働省が決めた、ω-3脂肪酸の1日当たりの摂取量が決められていることは、ご存知でしたか?
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
18~29歳 | 2.0g | 1.6g |
30~49歳 | 2.0g | 1.6g |
50~64歳 | 2.2g | 1.9g |
65~74歳 | 2.2g | 2.0g |
75歳以上 | 2.1g | 1.8g |
妊婦 | 1.6g | |
授乳期 | 1.8g |
日本人の食事摂取基準(2020年版):厚生労働省
御覧のように、年齢によってあまり増減なく、誰でも一日当たり一定の量を取ることが必要なんです。
例えば、マグロのトロの刺し身なら2~3切れ、ブリの刺し身なら4~5切れ、アマニ油なら、たった小さじ1杯(約4.6g)、クルミなら一掴み(約28g)で一日に必要量を摂取出来ます。ほんの少し食べるだけで大丈夫なんです。
そのほかの、役に立つ食事として、
(2) 緑茶や紅茶やウーロン茶など、カテキンをたくさん含む飲料を飲む。
(3) 純ココアなど、カカオポリフェノールが豊富な食品を摂る。
(4) 味噌、ヨーグルト、チーズ、納豆などの発酵食品を食べて腸管免疫を活発化させる
なども大変ためになる食事対策です。
味噌

ヨーグルト

チーズ

納豆

(5) 一方で、控えた方が良い飲食物は、アルコール類、アイスクリームなど体を冷やす冷たい飲食物、菓子パン、ケーキ、クリーム、甘いコーヒー飲料など乳脂肪と砂糖の両方がタップリ入った飲食物です。
さあ、辛い花粉症を少しでも楽にやり過ごし、まだ発症していない方が発症しないように、食事から気を付けていきましょう!